（独）農業生物資源研究所は4月16日、平成25年度の「文部科学大臣表彰」で、同研究所植物科学研究領域植物生産生理機能研究ユニット上級研究員で、「イネの成長・代謝遺伝子ネットワークの解明」プロジェクトリーダーの井澤毅氏が「科学技術賞」を受賞したと発表した。
　井澤氏の受賞は、「光信号伝達系と概日時計による光周性花芽形成の分子機構研究」での業績が評価されたもの。井澤氏は、これまで「短日植物イネの光周性の分子メカニズム」や「短日植物イネの花芽形成における二成分系信号伝達経路の解明」などの論文を発表。さらに、イネは30分の日の長さの違いを認識して開花ホルモンの働きを調節する「体内時計」をもっていることを発見、イネの精密な開花制御のメカニズムを研究した「イネは日の長さを測るための正確な体内時計を持っていた！」（22年6月発表）や、イネで体内リズムが乱れる突然変異体を同定、原因が体内時計にかかわる遺伝子の機能消失によることを突き止める（23年6月発表「イネの体内時計の役割を解明」）などの研究に参画、一連の研究が評価された。

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