RISTEX 「POLICY DOOR」のご紹介
(2022年12月15日)
はじめに
国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(以下、RISTEX)は、現代社会が直面する社会問題の解決および科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への対応を通して、新たな社会的・公共的価値を創出するための研究開発を推進しています。
今回は、RISTEXの「科学技術イノベーション政策のための科学研究開発プログラム」が運営する、「研究と政策と社会をつなぐメディア」POLICY DOOR をご紹介します。
●科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム
https://www.jst.go.jp/ristex/stipolicy/
科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラムは、文部科学省が実施する「科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業」(SciREX事業) の一環として、「客観的根拠(エビデンス)に基づく政策形成の実現」という課題の達成に貢献し得る研究開発プロジェクトの公募、およびその推進とアウトリーチ活動を実施しています。
https://www.jst.go.jp/ristex/stipolicy/policy-door/index.html
このプログラムにおける研究成果を広く社会に還元することを狙いとし、プログラムのWebサイトとは別に運営されているのがPOLICY DOOR です。主に、研究成果の発信に焦点をあてるとともに、エディターやクリエイティブディレクターといったコミュニケーションの専門家を運営メンバーに加えることで、「伝える」こと「広がる」ことにこだわったサイトづくりをしています。ロゴに付されたキャッチが示すように「研究と政策と社会をつなぐ」ためのメディアとなることで研究成果の活用と政策への実装に結びつけ、社会的な課題の解決の一助になることを目指しています。
また、Webサイトだけにとどまらず、小冊子も制作して配布することで、アウトリーチの幅を広げています。
「今、社会で抱えている問題は何か。そのインパクトはどれほどのものか。科学はどこまで解決してくれるのか。次に我々は何をしなければならないのか。それを社会で共有するため、発信する使命をこのメディアは持っている。」(山縣 然太朗 プログラム総括)
「このプログラムでは、シーズとしての科学を現実の課題解決に活用する研究に焦点を当て、そうした企画を支援してきた。POLICY DOOR で紹介するのは、その研究の成果である。これらの成果を実際の政策形成に活用することこそが新たな社会の発展を生むと考える。」(森田 朗 RISTEX 前センター長)
2022年12月現在、POLICY DOORでは以下のコンテンツが公開されています。コンテンツは随時公開を進めていきますので、是非一度、POLICY DOORへご訪問ください。
- 「条件付き予測」で政策の精度を高める - 感染対策と経済活動、短期的なトレードオフと長期的なトレードオフ -
仲田 泰祐(東京大学大学院経済学研究科 准教授)
- 「「脳」から見た人間の子育て」 - 生物学的に無理があると政策効果も上がらない -
黒田 公美(理化学研究所脳神経科学研究センター親和性社会行動研究チーム チームリーダー)
- 【インタビュー】「専門性の川を越えて」 - プロジェクト間連携の試み -
伊藤 由希子(津田塾大学総合政策学部 教授)、上道 茜(早稲田大学理工学術院 准教授)
- 「ビッグデータで橋や道路の補修・更新時期を予測」 - 統計的劣化予測モデルがひらくインフラ大延命時代 -
貝戸 清之(大阪大学大学院工学研究科 准教授)
- 「『人口半減社会』に求められる病院とは?」 - コロナ禍で背中を押される再編と体質改善 -
伊藤 由希子(津田塾大学総合政策学部 教授)
- 「子どもの貧困をなくすために」 - 深い分析でオープンデータをエビデンスに変える -
阿部 彩(東京都立大学子ども・若者貧困研究センター長 教授)
- 「日本に数学や物理学を学ぶ女性が少ないのはなぜ?」 - 理系進学の壁、独特の女性規範と能力ステレオタイプ -
横山 広美(東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 教授)
- 「スター・サイエンティストを探せ」- 停滞日本を救うのは彼らの周りにできる知の集合体だ -
牧 兼充(早稲田大学ビジネススクール 准教授)
- 「再生医療、コストの壁をどう破る」 - 公的保険で成果を提供し続けるために -
八代 嘉美(神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター 教授)
- 【対談】「社会に実装される成果を目指して」
森田 朗(JST社会技術研究開発センター長) 山縣 然太朗(プログラム総括)
- 「地域医療の格差をなくす」 - 行政、医師、住民が共有すべき情報とは -
今中 雄一(京都大学大学院医学研究科 教授)
- 「規制なくして技術革新なし」 - 最先端を走る技術、ルール作りが追いつかない -
加納 信吾(東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授)
- 【西浦博インタビュー】「インフルエンザはなぜ大流行するのか」 - 数理モデルで証明された「集団免疫」の有効性 -
西浦 博(北海道大学大学院医学研究院 教授)
- 【森田朗インタビュー】「社会科学で正解に近づく」
森田 朗(JST社会技術研究開発センター長)
- 「日本のイノベーション力を高める」 - 今ないものを創ることで「沈む太陽」を救えるか -
梶川 裕矢(東京工業大学環境・社会理工学院 教授/東京大学国際高等研究所サステイナビリテ
ィ学連携研究機構 教授)
- 「数理モデルで感染症を食い止める」-「 経験と勘」を超えてエビデンスに基づく対策を -
西浦 博(北海道大学大学院医学研究院 教授)
- 「もう想定外とは言わせない」 - 巨大災害にどう立ち向かうか。電気、通信、道路、上下水道など社会インフラの相互依存性を分析し、対策の新しい地平を拓く-
古田 一雄(東京大学大学院工学系研究科レジリエンス工学研究センター センター長・教授)
国立研究開発法人 科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(JST-RISTEX)
広報担当