色と光
(2017年6月15日)
りんごはなぜ赤色なのでしょう?葉っぱはなぜ緑色なのでしょう?水はなぜ透明なのでしょう?
みなさんも一度は考えたことがありますよね。これらは全て光に関係しています。
プリズムという道具を使って白く輝く太陽の光を分解してみると、紫色、青色、水色、緑色、黄色、橙色、赤色といったさまざまな色が見つかります。こういう色のついた光を“可視光(かしこう)”といいます。
りんごが赤く見えるのは赤色の光を反射して、それ以外の可視光を吸収しているからですし、水が透明なのは可視光をほとんど吸収しないからです。
りんごが赤く見えるのは赤色の光を反射して、それ以外の可視光を吸収しているからですし、水が透明なのは可視光をほとんど吸収しないからです。
では、テレビ画面がいろいろな色になるのはなぜでしょう?
りんごなどは光を反射したり吸収したりすることで色が出てきますが、テレビ画面は光を出す(発光する)ことで色を作るという違いがあります。実際にテレビ画面を虫眼鏡で拡大してみると、青色、緑色、赤色の3色が見えてきます。この3色を“光の3原色”といい、この3色でさまざまな色を作ることができます。
たとえば、青色+緑色=水色、緑色+赤色=黄色、青色+緑色+赤色=白色といった具合です。3色の光を混ぜると白色になるのは不思議ですね。
みなさんは絵の具やクレヨンの色を混ぜたことがありますか?絵の具やクレヨンでさまざまな色を混ぜると白色ではなく黒色になってしまいます。これはなぜでしょう?
色の世界では青色、黄色、赤色の3色を“色の3原色”といい、この3色で様々な色を作ることができます。青色は青以外の可視光をほとんど吸収し、赤色は赤以外、黄色は黄以外の可視光をほとんど吸収します。たとえば真っ暗な部屋で真赤な物に青色の光をあてても黒いままです。この3色を全部混ぜ合わせるとほとんどの可視光を吸収するようになるので黒色に見えるのです。
このように、みなさんが普段見ている色は可視光の吸収や反射、それから発光する色やその組み合わせによって決まっています。今回例にあげた要素以外にも色の濃さや光の強さによって見える色は変わってきますのでどういう組み合わせで何色になるのか試してみてはいかがでしょうか?
シロカメ(ペンネーム)
私たちの世界には、あらゆる色で溢れています。少しずつ沈みゆく日没の空を眺めながら、空や太陽の色の変化に見とれ、そして不思議だと感じた事はありますか?
コラムでは、そんな光の不思議について答えたいと思っています。
得意分野は電気と光。太陽エネルギーを測るのが仕事です。趣味はカメラ。