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味と収量の良いトマトを作るAIロボット温室の開発:筑波大学ほか

(2017年12月21日発表)

 筑波大学と(株)トーヨーエネルギーファーム、カゴメ(株)、キッコーマン(株)、タキイ種苗(株)、みかど協和(株)は1221日、(国)農業・食品産業技術総合研究機構の委託事業で、高付加価値の野菜を品種ごとに簡単に作れる人工知能(AI)ロボット温室の開発に乗り出すと発表した。

 新しい機能性を持ったトマトなどの開発はこれまで主に種苗会社が担ってきた。しかしトマトでも食味がよく、日持ちがする高い付加価値を持たせても、一方で収量や品質まで優れた物ができるわけではなかった。

 熟練生産者なら栽培条件の微妙な調節や収穫時期の工夫などで、収量や品質の良い高付加価値のトマトを作れる可能性はあるが、誰にでもできるわけではない。

 これを新たなAIとロボットの先端技術を導入し、熟練生産者の能力を超えるような温室システムを実現するのが狙い。

 トマトの品質ごとの細かい特徴を分析し、栽培条件の調節や収量適期の判別を自動で行うようにする。

 カゴメ、キッコーマン、タキイ種苗、みかど協和は長年にわたって高付加価値トマトの品種の開発に当たってきた実績があり、ノウハウの蓄積が大きい。

 筑波大学つくば機能植物イノベーション研究センターが中心になり、民間4社と共同で好適栽培条件を探し、栽培データを蓄積する。

 筑波大学サイバニクス研究センターは、温室内でトマトの自動計測をするロボット化モバイルベースの開発に取り組む。

 2020年度内を目指しトーヨーエネルギーファームが中心になって、誰でも簡単に生産できる高付加価値トマトの温室栽培システムを国内各地で実証することにしている。