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米麺用に水稲新品種―従来品種より20%多収を実現:農業・食品産業技術総合研究機構

(2018年9月6日発表)

 (国)農業・食品産業技術総合研究機構は96日、エスニック料理店などで人気が高まっているビーフンやフォーなど米を原料にした麺に適した水稲新品種「亜細亜のかおり」を育成したと発表した。米麺用の従来品種「越のかおり」と同等の品質の米麺を作ることができ、収量も20%程度多くできるという。当面は新潟県を中心に普及を進める予定だ。

 収量性に優れた水稲品種「関東239号(後の「やまだわら」)」を母とし、高アミロース米の「北陸207号(後の「越のかおり」)」を父として交配し育成した。

 新品種は、米に含まれるデンプンの一つであるアミロースの含有率は32%程度。アミロースの含有率が低すぎると炊飯時に粘りが出て米麺には適さないとされているが、新品種は米麺用の従来品種「越のかおり」と同程度で米麺用として使い易いという。

 新品種の収穫期は、米飯用のコメの主要品種である「コシヒカリ」よりも2週間以上遅い点も、農家にとっては農繁期を分散できるので栽培し易い。また、収量の点でも米麺用の従来品種「越のかおり」に比べて20%程度多いという。

 栽培に適しているのは、北陸から関東、東海以西の地域。ただ、稲の病気である穂いもち病に弱く、縞葉枯病にもかかる可能性があるので、農研機構は栽培時の防除作業を徹底するよう呼び掛けている。