[編集発行] (公財)つくば科学万博記念財団 [協力] 科学技術振興機構(JST)・文科省研究交流センター

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第20回全国ジュニア発明展入賞者決定―小中学生による豊かな発想と緻密な工夫の成果を11月18日まで展示:つくば科学万博記念財団

(2018年10月19日発表)

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第20回全国ジュニア発明展 作品展示会の様子
©(公財)つくば科学万博記念財団

 (公財)つくば科学万博記念財団(茨城県つくば市)は、第20回全国ジュニア発明展で小中学生の各部門合計41点の入賞作品を1019日発表した。小中学生の発明奨励を目標に始めてちょうど20年目。今回は「家のお仕事を楽しく・楽にしよう!」のテーマに、アイデアの応募が1万件を越す人気となった。

 上位入選作品はいずれも目の付け所がよく、柔軟な工夫がなされ、すぐにでも実用品として使えそうな秀作揃い。審査員は「完成度の高さに感心させられた」と驚いている。つくばエキスポセンターで1118日まで作品が展示されている。

 アイデアを形にするプロセスを通して将来を担う子どもたちの創造性を高めることを目的に毎年開催してきた。第1次のアイデア審査を通過した193点について作品が提出され、各賞が選定された。

 最優秀賞の文部科学大臣賞に輝いたのは、小学生部門が久寿米木(くすめぎ)優太さん(豊田市立浄水小学校4年)の「ふとん干しお助け木」と、中学生部門が遠藤怜奈(れいな)さん(光輝学園つくば市立手代木中学校1年)の「引っかからない!折りたたみハンガー」。

 「ふとん干しお助け木」は、ふとんを支える横木を2本にしたのがポイント。表側を向けて干す時の竿と、裏側を干す時の竿がある。その2本を「お助け木」で連結し、ふとんの表裏両面を陽に当てることができるように工夫してした点などが高く評価された。

 また、「引っかからない!折りたたみハンガー」は、洗濯バサミ同士が絡み合ってしまう弱点を巧妙な発想で解決した。洗濯バサミは大体「A型」をしており、下の開いた部分同士が引っかかる。そこで開いた部分に“フタ”をするというひと手間かけたアイデアが光った。

 他に小中学校ともに、つくば市長賞、松本零士賞、発明学会賞、学研賞、子供の科学賞などがある。