ニワトリのヒナの雌雄を見分ける内視鏡鑑別法を開発:農業・食品産業技術総合研究機構
(2016年7月26日発表)
(国)農業・食品産業技術総合研究機構は7月26日、ニワトリのヒナのオス・メスを簡単に見分けることのできる内視鏡鑑別法を開発したと発表した。操作経験を積み熟練度を高めれば、6~7分で100羽をほぼ完璧に鑑別できるという。養鶏業者の意見を取り入れて、1~2年後の実用化を目指す。
養鶏施設では卵を産むメスだけが必要なため、これまで幾つかの判別法が使われてきたものの、それぞれに使い勝手が悪かった。
資格(初生雛鑑別師)を持った技能者が、指でヒナの肛門を開き、オス・メスの突起を確かめる「肛門鑑別法」や、改良された特定種のニワトリだけに使われるタイプで、ヒナの羽毛の成長速度や羽色で決める「羽毛鑑別法」、光学機器を直腸内に挿入し、直腸壁を透かして精巣や卵巣を直接目で見分ける「機械鑑別法」が使われてきた。
開発した鑑別法は機械鑑別法の改良型で、市販の小動物用の細管のついた内視鏡を改良し、ヒナの卵巣や精巣を透かし見てパソコン画面に拡大して映し出し、判別する。
これはどんな品種でも判別ができ、3日間程度の訓練をすれば白色レグホン種では91%以上の確率で判別できるという。特に多種多様の品種のニワトリに利用が可能で、鑑別精度や作業速度の向上が期待できるという。