国土交通省国土地理院は4月9日、全国に展開する「GPS(全地球測位システム)連続観測網」の観測結果による、今年2月中旬から3月中旬までの全国各地の地殻変動の概要を発表した。
それによると、この間の最大の地殻変動は3月25日に発生した「平成19年能登半島地震」(マグニチュード6.9)で、石川県志賀町富来(とぎ)にある電子基準点が南西方向に21cm移動していた。この観測結果から震源断層モデルは、長さ約21km、幅約14km、南東に傾きが下がる断層面を持つ、右横ずれ成分を伴う逆断層であることが分かった。
一方、昨年夏から変動が始まり、国土地理院が地殻変動観測を強化している硫黄島(東京)は、南東部の隆起が1月になってやや減速したものの、隆起傾向はまだ続いている。
No.2007-15
2007年4月9日~2007年4月15日