(独)農業・食品産業技術総合研究機構の野菜茶業研究所と同機構北海道農業研究センターは2月4日、多収で香り高い新しい風味のイチゴを共同で開発したと発表した。 新品種の名は、「桃薫(とうくん)」。「桃に似た芳醇な香りが隅々まで薫る」ことから名付けたとし、今までのイチゴとは違った風味が楽しめるという。 この新品種は、果実の外観が良く栽培し易い「カレンベリー」というイチゴに中国原産の野生種を交配、さらに桃に似た香りの「久留米IH1号」と呼ばれる品種を交配して育成した。1株当たりの収量は、「久留米IH1号」の約1.7倍にもなる。味も良好で、甘味・酸味共、広く普及しているイチゴ品種の「とよなか」に近い。 この新品種「桃薫」は、生育が旺盛で、数多くの花が咲き、厳冬期でも株はあまり小さくならない。 ただ、収穫時期は遅く、クリスマスシーズンにたくさん採ることはできないという。 同研究機構は、「今までのイチゴと風味や色が違うので、新しい用途の開発と需要の広がりが期待される」といっている。 詳しくはこちら |  |
新品種「桃薫」の果実の大きさと色(提供:農業・食品産業技術総合研究機構) |
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