(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月1日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」で野口聡一宇宙飛行士が「マランゴニ対流実験」と呼ばれる宇宙実験を開始したと発表した。 マランゴニ対流は、表面張力が場所によって違う場合に発生する流れ(対流)のこと。たとえば、シリコンなどの半導体材料を高温で溶かし、冷却して再結晶させる際にこのマランゴニ対流が発生すると均質な単結晶が得られなくなる。 しかし、地上では重力の作用で生じる対流(浮力による対流)に隠れてしまうため、マランゴニ対流の影響を正確に観測するのが難しい。 今回の実験は、重力の影響を受けない「きぼう」の中で、直径5cmのシリコーンオイルの柱(液柱)を作り、液柱の表面の流速や温度の分布、内部の流れの変化などを調べ、マランゴニ対流のメカニズムを解明しようと行うもの。
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