広葉樹林のCO2吸収量とその変動要因を解明
:森林総合研究所

 (独)森林総合研究所は10月24日、広葉樹林の二酸化炭素(CO2)吸収量とその変動要因を解明したと発表した。
 この研究は、森林がどのくらいCO2を吸収するのか、CO2吸収量の年々の変動はどのような要因で起こるのか―を明らかにするため気象学的手法と呼ばれる方法で「冷温帯落葉広葉樹林」のCO2吸収の変動を複数年観測し、つかんだもの。
 観測の結果、冷温帯落葉広葉樹林は、1年間に1ha当たり14~18t、平均すると約16tのCO2を吸収することが分かった。このCO2吸収量は、観測地に近接するカラマツの冷温帯落葉針葉樹林で実測したCO2吸収量(約7.8t)の約2倍にあたる。
 また、冷温帯落葉広葉樹林のCO2吸収量を変動させる要因はこれまで不明だったが、着葉期間(葉を付けている期間)の日射量によってCO2吸収量が大きく変わることが複数年観測で判明したという。
 同研究所は、「森林のCO2吸収機能評価に役立つ重要な成果」だとしている。

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