高知県山村でのマイクロ水力発電に可能性
:森林総合研究所

 (独)森林総合研究所は10月24日、高知県仁淀町池川地区の小規模水力の発電可能量を推定した試算を発表した。その結果、数軒の世帯が利用する分散型エネルギー源として利用価値が見込まれるとの見方を示した。
 同総研四国支所などが推計したもので、同支所では、発電出力10~20kw程度のマイクロ発電に着目し、水資源が豊富でおよそ9割が森林という高知県仁淀町を対象に、発電の可能性を探った。地理情報システム(GIS)を使った地形解析で、中山間地域の数軒が共同でマイクロ水力発電を設置し、利用するという形での発電能力を予測した。
 その結果、仁淀川水系上流の池川地区の普通河川でも十分な落差があれば、10~20kwの発電の可能性が考えられると同支所。1世帯の平均的電力消費量は1.5kw程度であることや、普通河川は法律の上でも水利権が発生せず、誰でも使える、また、20kw未満の発電規模だと電気事業法による手続きが不要―などから、数軒が共同して利用する価値があるとしている。
 同支所では、実際の利用には、コストの問題があるが、今後、再生可能エネルギーの選択肢の一つとして期待されるとしている。

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