(独)農業・食品産業技術総合研究機構の近畿中国四国農業研究センターは11月20日、アミロース(デンプンの1種)の含有量が少なく、もち米に近い粘りがある低アミロース米の新品種を開発したと発表した。
この新品種の名は、「はいごころ」といい、通常の水稲より胚芽(芽になる部分)が3倍ほど大きく、血圧調整作用を持つγ(ガンマー)アミノ酪酸を約3倍多く含むという。
炊飯してご飯として食べる通常の米は、うるち米(うるちまい)と呼ばれ、アミロースを17~20%位含む。それに対しもち米は、アミロース含有率が0%で、アミロース含有率が低い米ほど粘りが強くなる。
一方、アミロース含有率が5~15%のものを低アミロース米といい、新品種「はいごころ」のアミロース含有率は7.9%。
「はいごころ」は、水に浸漬するとγアミノ酪酸が通常品種の約3倍多く生成されることから「胚芽米(胚芽が残るように精米した米)や発芽玄米(水に漬けて発芽させた玄米)としての利用が期待される」と同研究センターはいっている。
No.2012-47
2012年11月19日~2012年11月25日