ISSの船外カメラから撮影した大気圏へ再突入する「こうのとり」4号機(提供:JAXA/NASA)
(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月7日、宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機(HTV4)が任務を終え日本時間の同日午後3時37分頃、大気圏に再突入したと発表した。
「こうのとり」4号機が、高度350~460kmで地球を周回している国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資などを載せて同機構の種子島宇宙センター(鹿児島・南種子町)から「H-ⅡB」ロケットで打ち上げられたのは、今年の8月4日。
「こうのとり」4号機は、8月10日にISSとのドッキング(結合)を完了し、搭載する約5.4tの補給物資などをISSに移す作業を終えた後、ISSで不用になった米航空宇宙局(NASA)の実験装置などを積み込んで9月5日にISSを離脱、大気圏再突入を果たしたもの。
JAXAは、「本日(9月7日)の再突入をもって約36日間にわたるミッションの全任務を完了した」とした。また、同機構の奥村直樹理事長は、米国民間輸送機(シグナス補給船)がわが国の技術を採用し、今月18日の打ち上げ後、ISSに結合の際には筑波宇宙センターの管制要員が運用を初めて支援することに触れ、「『こうのとり』とその運用技術が高く評価されている証しであり、世界の宇宙開発におけるわが国のプレゼンスを一層高めるもの」とする談話を発表した。