(独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は9月19日、やわらかくて、しっとり、もっちりとしたおいしい米粉パンが作れる水稲を開発したと発表した。
製粉技術などの発達で米粉パンの販売が行なわれるようになり、どうすればおいしい米粉パンが作れるかも徐々に分かってきている。その米粉パンをおいしくするポイントの一つが、デンプン分の損傷が少ない細かな米粉を使うこと。
生米を粉にする製粉の際、米には圧力と熱がかかり、米に含まれるデンプン粒が損傷する。それを損傷デンプンといい、それが多く生成すると吸水性や酵素感受性が高まるため、パンの品質が悪くなる。
開発した水稲は、損傷デンプンの生成が少なく、かつ粒径の細かい米粉ができるのが特徴で、名称は「ゆめふわり」。
農研機構は、「今までにないしっとり、ふんわりとした柔らかさを持つ、夢のような米粉パンができる」と明言している。
この新品種「ゆめふわり」を開発したのは、同機構の東北農業研究センター(岩手・盛岡市)で、既に秋田県の一部で試験栽培が行われている。
平成26年には、小麦粉に「ゆめふわり」の米粉を混ぜて作ったパンが販売される予定という。
No.2013-37
2013年9月16日~2013年9月22日