和田特別助教が日本陽電子科学会の「奨励賞」受賞
:高エネルギー加速器研究機構

 高エネルギー加速器研究機構(KEK)は2月25日、同機構 物質構造科学研究所の和田 健(わだ・けん)特別助教が日本陽電子科学会の「奨励賞」を受賞したと発表した。
 この賞は、将来の活躍が期待される陽電子の研究者に対し2年に一度授与されている。和田氏は、昨年、高エネルギー加速器科学研究奨励会の「西川賞」を受けており、2年続けての受賞となった。
 陽電子は、プラスの電荷を持つ電子の反粒子。受賞対象となった研究は、「KEK低速陽電子実験施設における低速陽電子ビーム強度の向上」で、高エネルギーの陽電子を物質科学の研究に利用できる低エネルギーの陽電子(低速陽電子)に変える研究が評価された。
 KEKの低速陽電子実験施設は、電子陽電子入射器から得られる高エネルギーの陽電子を変換ユニットで低エネルギーの陽電子に変えて利用している。和田氏は、その変換を行う「陽電子生成・低エネルギー変換ユニット」の改造を行い、低速陽電子ビームの強度を1桁上げることに成功、陽電子の利用分野を広げた。

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