筑波大学は7月10日、メタボリックシンドロームの肥満者が減量した後に用いる体重維持プログラムの効果を検証する研究を開始し、その検証を行う対象者を研究参加者として広く一般から募集すると発表した。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群、略称・メタボ)は、内臓脂肪型の肥満に高血糖、高血圧、脂肪異常の内の2つ以上が加わった状態をいう。
同大学医学医療系・中田由夫准教授らの研究グループは、メタボ対応を行って減量した人について追跡調査を行った結果、減量に成功しても、その後の支援がなければ長期的な体重維持が難しいことが分かったとして、昨年度からメタボ減量者の減量を維持するためのウェブ支援プログラムの開発を行っている。
その開発した減量支援プログラムの体重維持効果の検証を今回、実際のメタボ減量者を対象に行うことにしたもので、すでに同大学の「医の倫理委員会」から承認を得ている。
発表によると、研究参加者としてメタボ減量者を水戸市(茨城)と筑西市(同)から計150人募集し、各人に3カ月間にわたって減量支援プログラムを実施した後、体重維持の効果を2年間追跡調査する。
応募できるのは、BMI(体格指数)が25以上40未満で、メタボ構成因子を1つ以上持っている40歳以上65歳未満の男女。募集の締め切りは、水戸市が8月17日、筑西市が10月12日。問い合わせは、筑波大学医学医療系の研究事務局(TEL029-853-7624)へ。