（独）国立環境研究所は7月4日、同研究所が作成・発行している研究情報誌「環境儀」の第53号「サンゴ礁の過去・現在・未来～環境変化との関わりから保全へ」を刊行したと発表した。
サンゴ礁は、地球の表面積の0.1％を占めているにすぎないが、そこには9万種もの多様な生物が生息し、人間に漁業資源や環境資源を提供している。太平洋に位置するツバルやインド洋のモルディブのように国土の全てがサンゴ礁という国もある。
しかし、近年、気候変動や陸側からの赤土の流出などによってサンゴの減少、衰退が進み、世界のサンゴの3分の1が絶滅の危機にあるといわれている。こうしたことから同研究所は、モニタリングやデータベースの作成を行って環境変化がサンゴ礁に及ぼす影響の解明やサンゴ礁の将来予測、保全策の立案などに取り組んでいる。
今回刊行した「環境儀」第53号は、16ページの作りで、過去から未来にかけてのサンゴ礁の変化と、それに基づく保全策について最新の研究成果を交えながら紹介している。
この「環境儀」第53号は、同研究所のホームページで閲覧できる。入手についての問い合わせは、「国立環境研究所 環境情報部情報企画室出版普及係」（TEL029-850-2343）へ。
