「光る花」の論文が学会誌電子版で早期公開
:花き研究所(2014年11月21日発表)

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「光る花」のドライフラワー、青色光を照射し、黄色のフィルターを通して見ると、遺伝子を導入していない野生型は蛍光が見られない(左下)、組み換え体では黄緑色の蛍光が観察される(下右)(提供:(独)農業・食品産業技術総合研究機構)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の花き研究所は11月21日、同研究所など産学官4機関が連携して遺伝子組み換え技術により共同開発した「光る花」の論文が、日本植物細胞分子生物学会の学会誌「Plant Biotechnology」の電子版上で早期公開されたと発表した。「光る花」の実物は、国立科学博物館(東京・台東区)で開催中の特別展で初めて一般公開した。

 「光る花」を共同開発したのは、同機構とNECソリューションイノベータ(株)、(株)インプランタイノベーションズ、奈良先端科学技術大学院大学の4機関で、2012年のこと。海洋プランクトン由来の発光する蛍光タンパク質の遺伝子を一年草のトレニア(和名:夏スミレ)に遺伝子組み換え技術を使って導入して実現した。暗やみの中に置いて特定の波長の光やフィルターの違いにより見え方が変わってくる。

 同研究所は、今回の「光る花」の論文や実物の公開で、さらに「光る花」の利用が進むものと期待している。

 「光る花」を一般公開している国立科学博物館での特別展は、「ヒカリ展 光のふしぎ、未知の輝きに迫る」で、会期末(2月22日)まで光る現物を見ることができるという。

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