育ちが早く多収のサツマイモ新品種を開発
:作物研究所(2014年11月20日発表)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は11月20日、育ちが早くて収量が多いサツマイモの新品種を開発したと発表した。

 同機構の作物研究所が開発したもので、名称は「からゆたか」。サツマイモの別名「唐(から)イモ」の「から」と、多収を示す「ゆたか」を組み合わせたという。

 青果用のサツマイモは、5~8月の価格が最も高く、高値出荷を狙った早掘栽培が行なわれている。しかし、早掘用として栽培されている既存の品種は、イモの外観や収量が良くないという弱点を持っている。

 新品種「からゆたか」は、イモの育ちが早く、栽培期間を標準より20日程度も短くできる。加えて多収で、収量は作付面積第1位の青果用サツマイモ品種「ベニアズマ」の1.6~1.8倍に達するとしている。「ベニアズマ」並みの味を持つ焼きイモがこの新品種から作れ、外観も良いことから「焼きイモに適す」といっている。

 今後、民間の種苗会社とこの新品種の利用許諾契約を結び種苗の販売を目指す予定で、既に佐賀県で導入の計画が進められている。

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「からゆたか」の品質特性(提供:(独)農業・食品産業技術総合研究機構)