稲作のリン酸肥料削減の基本指針を策定
:中央農業総合研究センター(2014年11月18日発表)

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の中央農業総合研究センターは11月18日、水田の稲作でリン酸肥料の施肥量を減らすための「リン酸施肥量削減の基本指針」を策定したと発表した。

 肥料原料の輸入価格が平成20年に急騰し、農業生産での肥料費の抑制が喫緊の課題となっている。

 水稲作のリン酸肥料削減については、これまでも削減指針があったが、肥料価格高騰に対応できる、より精密な基本指針を求める声が高まっていた。それに応えようと平成21年度から農林水産省の委託プロジェクト研究として山形・新潟・栃木など8県と東北大学、それと同機構が共同で8県の試験場を使うなどして基本指針を策定したもの。

 土壌に含まれるリン酸のうち、作物に吸収され生産に有効な働きをするリン酸を「有効態リン酸」といい、新指針では土壌の有効態リン酸含有量によって水稲作のリン酸施肥量を標準施肥量の半量まで節減できるとし、「リン酸施肥量を半量にすると肥料費は10~20%削減される」と試算している。

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