(国)産業技術総合研究所は9月16日、これからのモノづくりで求められるデザイン・機能設計強化のための対応方策を取りまとめ発表した。「デザインと機能設計の効果測定モデルおよび現場立脚の課題解決アプローチに関するアクションツール」と題したもので、和文と英文で書かれている。
モノづくりの新しい方向性として、開発の上流工程に位置するデザインや機能設計を強化する動きが世界的に強まっている。こうしたことからわが国でも、これまでの高品質で信頼性の高い製造力に加え、デザイン・機能設計をより一層優れたものにして競争力アップを図ろうという機運が高まってきている。
しかし、デザイン・機能設計は、製造と異なり無形である、定義・守備範囲がまちまち、秘匿情報を扱う実学である、ことなどからその推進には課題が多い。
発表したアクションツールは、企業の規模・分野・特性などを考慮して構成した製造系の企業14社へのインタビューをベースにデザイン・機能設計の守備範囲と定義、効果測定手法の提案、現状の問題点、などをまとめており、同研究所は、「デザイン・機能設計への理解を促進し、デザイン部署と機能設計部署の連携加速になれば」としている。