衛星使い能登半島地震で生じた地殻変動を詳細に解析
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は4月12日、陸域観測技術衛星「だいち」を使い3月25日に発生した能登半島地震で生じた陸地の地殻変動の様子を詳細に解析することに成功したと発表した。
 能登半島沖を震源とする「平成19年能登半島地震」(マグニチュード6.9)は、石川県能登地方で最大震度6強の揺れを記録した。今回の成果は、「だいち」に搭載した衛星から発射した電波の反射を捉える合成開口レーダー「パルサー(PALSAR)」の観測データを解析して得たもので、「震源域周辺の陸地部分の地殻変動分布を詳細に把握することができた」と同機構では言っている。
 写真は、4月10日夜に取得した画像データと、地震前の2月23日に写した画像データを「差分干渉処理」と呼ばれる方法で処理して得た地殻変動図で、輪島市門前町を中心に最大45cmのずれ(隆起)が生じ、門前町を含む約40km四方の地域に地盤隆起が集中していることが判明した。

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能登半島周辺の地殻変動図(提供:宇宙航空研究開発機構)