(独)物質・材料研究機構は4月10日、新しく開発したナノ物質「カーボンナノケージ(CNC)」を同機構認証の「参考物質」第2号として一般への配布を開始すると発表した。 同機構が開発したCNCは、均一で規則的な直径2~50nm(ナノメ-トル=1nmは10億分の1m)の細孔のあるカーボン粒子で、従来の材料にはない大きな比表面積(活性炭の2倍程度)を持ち、有機・生体分子の吸着・分離、燃料電池や触媒の材料など多種多様な用途への応用が期待されている。 一般への試料提供の狙いは、CNCの特性を活かした用途の検討や、実用化を目指した基礎研究の輪を広げることで、当面は試料を無料で配布する。さらに有望な用途が見出された場合には、共同研究への移行など連携を強化する可能性があるとしている。 CNCの配布申し込みは、規定の申請書で同機構連携推進室標準化チーム(〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 TEL029-859-2784、FAX029-859-2500)へ。 同機構の参考物質の認証には、定められた方法により特性値が必要な精度で得られることや、利用法が明確であることなどの基準が設けられており、平成17年度に第1号として「C60フラーレンナノチューブ」を一般へ配布している。 詳しくはこちら |  |
一般への配布を行う新規物質「CNC」。これで約20~25mg(提供:物質・材料研究機構) |
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