(独)農業・食品産業技術総合研究機構は10月10日、東北地方の北上山系の900mを超す山地(高標高地)でも家畜飼料用のトウモロコシを栽培できることが分かったと発表した。
この地域では、これまで牧草以外の作物は栽培できないとされていたが、サイレージ(発酵させた家畜用の飼料)用のトウモロコシ生産が可能なことを実証したもの。東北地方の高標高地には、利用率の低い公共草地が多く存在するだけに朗報といえる。
栽培は、標高916mの岩手県早坂高原で行われ、極早生品種の家畜飼料用トウモロコシを5月に播種したところ10アール(1,000m²)当たり乾物重量で1,500kgの収穫をあげることができた。この結果から、研究を実施した同機構の東北農業研究センターでは、遠隔で寒冷な高標高地でも極早生品種を5月中に播種すれば良質なトウモロコシのサイレージを生産できるといっている。
No.2007-40
2007年10月8日~2007年10月14日