(独)農業生物資源研究所は8月27日、ホクレン農業協同組合連合会と共同でイネに低温条件下で発芽を向上させる遺伝子が存在することを発見したと発表した。
発見した遺伝子は、「qLTG3-1」と言い、イタリア原産のイネから単離した。この遺伝子は、低温だけでなく、塩害、乾燥といったストレス下でも高い発芽性を示すという。
イネは、熱帯地域を起源とする作物。今回のような低温条件下で発芽を向上させる遺伝子がイネで発見されたのは世界でも初めて。この遺伝子は、イネの種子が発芽するときに芽を覆っている部分で働いていた。
低温や乾燥は、作物の収量を低下させる大きな要因。「今回の発見は、世界的な穀物の安定生産に寄与する画期的なこと」と同研究所では見ている。
No.2008-33
2008年8月25日~2008年8月31日