マイクロバブル水による地盤液状化抑制の実大振動実験を公開
:国土技術政策総合研究所

 国土交通省国土技術政策総合研究所は11月21日、微小な空気の泡(マイクロバブル)を使った地盤液状化抑制の実大振動実験をつくば市(茨城)の(独)建築研究所で行い、報道陣に公開した。
 マイクロバブルは、通常の気泡とは異なった性質を持つことから、水質浄化や健康分野、医療分野などへの応用研究が進んでいる。
 今回の実験は、地震時に発生する宅地地盤の液状化による住宅の被害を抑制する技術の開発を目指し、直径が10~100µm(マイクロメートル、1µmは100万分の1m)の微細な気泡を含むマイクロバブル水を砂地の試験体地盤に注入、これに地震を模擬した振動を加えて液状化抑制効果を計測する方法で行われた。
 地震時の液状化現象は、地下水位の高い砂地盤などの土地で発生しやすい傾向があり、土中に空気が存在すると空気がクッションの役割をはたして液状化が抑制されることが分かっている。
 実験は、建築研究所内の大型実験施設内に深さ4.8mの試験地盤を作り、その上に2階建て木造住宅に相当するコンクリートの塊を設置して試験地盤内の下部からマイクロバブル水を注入、振動を加える形で実施され、液状化による沈下から転倒に至るまでの計測が行われた。

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