宇宙補給機「HTV」、11月3日に大気圏再突入の見通し
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月30日、同日開いた宇宙開発委員会に日本時間(以下、時間は全て日本時間)9月11日に同機構の種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)から「H-ⅡB」ロケット試験機で打ち上げた宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機の運用管制状況を報告した。
 報告によると、これまで計画は全て順調に進み、9月30日現在、運んだ荷物運び出しの最終段階にあり、この後、国際宇宙ステーション(ISS)から廃棄物をHTVに運び入れ、11月2日にISSを離脱、同3日に地球大気圏に再突入して燃え尽きる見通しという。
 HTVから荷物をISSに移す作業は、9月22日から始った。今回、運ばれた荷物は約4.5t。これには、約200種類のレトルト食品、乾燥食品と約30種類のオードブル、デザートなどの食料品、流体物理実験用サンプルや植物種子などの実験用試料、宇宙飛行士用の衣類、医薬品、宇宙飛行士宛の手紙や写真などが含まれている。超電導ミクサという新技術で成層圏のオゾンなどを観測するJAXAの実験装置と、海洋観測と大気成分観測をする米航空宇宙局(NASA)の実験装置も今回運ばれ、ISSに取り付けられた。
 これら積荷のISSへの搬入が済めば、今度はISSで生じた廃棄物のHTVへの積み込みが10月28日まで予定されている。
 その後、11月1日にHTVのハッチを閉め、翌2日にISSを離脱し、3日に大気圏再突入という段取りでNASAと調整を進めている。

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